栗原 諒 / 児童発達支援・放課後等デイサービスJOIN 経営者 兼 ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS チームオーナー
「誰もがお互いに個性を尊重し、支え合い、そして多様な在り方を認め合える社会を築いていくこと」これを実現させようとしているのが栗原諒(くりはらりょう)さんです。
栗原さんは、障害児通所支援事業所「児童発達支援・放課後等デイサービスJOIN」の経営者であり、3×3プロバスケチームASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS(アスカヤマチェリーブロッサムズ)のオーナーでもある、2つの顔を持っています。
いずれの活動も“みんなが一つになれる場所”を理念とし、共生社会の実現を目指すために立ち上げました。 そんな栗原さんが実現させようとしている“共生社会”とはなんなのか、お話をうかがいました。
障がいがあっても多様な経験を積んで、子どもから大人へ成長してほしい
もともとは体育の教員を目指していた栗原さん。ある時、中学校の特別支援学級の担任をやらないかと声がかかります。
「体育の教員を目指していましたが、様々な経験とチャレンジは自分のプラスになっていくと思い、お引き受けすることにしました。実際はじめてみると、体育だけではなく生徒との日常に深く関わることで、彼らの成長を後押しできることにやりがいを感じました。それと同時に、彼らを支援することへの責任も感じました。」
「そんな中、この子たちは中学卒業後にどういった進路を進んでいくのか、自分がわかっていないことに気づきました。”この子たちの未来を知らないまま、将来のために必要なことを伝えることができるのだろうか?”と、ハッとしたんです。そこで、特別支援学校の高等部へ異動しました。高等部では、日常での生徒の関わりから進路指導、将来に向けた教育を通して、社会の一員としての自覚を持ってもらうことが大切だなと感じました。」
「特別支援の指導をする中で、学校以外の場で社会と接する機会が少ないことに課題を感じました。社会人としてのマナーを身に着けたり、一般的なコミュニケーションを経験する機会が少なく、進路を選択する際に希望の進路を選べない生徒もいました。社会参加において生じる障壁のようなものを低くして、社会と接する機会をより多くつくる必要があると思いました。」
そういった思いから、栗原さんは障がいのある子どもたちが社会に関わっていくことを目指した児童発達支援・放課後等デイサービスJOINを設立します。
「人や社会と繋がる=JOINできるようにと、思いを込めました。子どもたちの個性を伸ばしながら、一人一人の課題や保護者様の想いに寄り添い、成長をサポートしていきたいと考えています。」
また、栗原さんはJOINの事業と同時並行で3×3のプロバスケットボールチーム、ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMSを立ち上げていきます。
「共生社会」の実現を理念に活動する3×3プロバスケットボールチーム
「特別支援学校高等部での教員時代に、知的障害チアリーディングチームに所属している生徒と出会いました。その保護者の方と話す機会があり、”もっと知的障害チアリーディングの活動や活躍を多くの人に知ってほしい。社会と関われる機会を作ってほしい”という声を聞いたんです。
スポーツの応援を通じて活躍できる場所も提供でき、かつ地域に密着しながら障がいがある方の社会参加に繋がることは何かを考えていたときに、ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMSでゼネラルマネジャーをやってくれている樋口さんと3×3のプロバスケットボールチームを立ち上げる話が出ました。
自分がずっとやってきた陸上では競技特性上そういったことが難しかったのですが、通っていた地元にある体育館内のトレーニングルームで出会った顔見知りの樋口さんと話がトントン拍子に進んでいったんです。東京都北区にあるチームだと一目でわかるように、桜の名所として有名な飛鳥山公園から “ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS”と名付けました。」
「設立してすぐのチームでしたが、国際バスケットボール連盟(FIBA)承認の3人制バスケットボールプロリーグである3×3.EXE PREMIER JAPANに新規参入することができました。他のリーグでもラウンド優勝するなど、試合において1年目から活躍することができたかなと自負しています。
2023年度の活動としては、行政や北区観光協会の協力の元、飛鳥山公園150周年プロジェクトの一環として「新時代に挑戦〜3×3バスケを通じて共生社会の一歩を作る〜」というイベントを開催しました。
飛鳥山公園にコートを敷き、公募チームによる3×3ミニゲーム、チアリーディングパフォーマンス、車いすバスケ体験など、チームの存在と理念を知っていただけるよう、やりたいことを詰め込みました。また、区内中学校や知的障害バスケットボールチームにお招きいただき、ゲストティーチャーとしてチームの選手が直接指導を行う場面もありました。このようにチームの活動を通じて、地域と連携しながら“障がいのある方が社会参加できる場所を増やす”取り組みを広げています。」
みんなが一つになれる場所を目指して
栗原さんは、「児童発達支援・放課後等デイサービスJOIN」での経営・運営に加え、現場に立って子どもたちの療育を行いながら、共生社会を実現するためのプロバスケチームを運営しています。2つの事業を同時期に立ち上げ、二足の草鞋を履くには両立が大変そうですが、やりがいを感じていると言います。
「特別支援学校での指導経験から“共生社会”を実現することの大変さは、身をもって痛感しています。共生社会を実現しようとしても、障がいのある方の社会参加ができる場所が圧倒的に少ない現実を知りました。そして、スポーツは単なる競技ではなく、人の心を感動させたり、人と人が繋がる瞬間を生み出せる可能性があると感じています。」
「ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMSは“みんなが一つになれる場所”のスローガンを掲げています。誰もがお互いに個性を尊重し、支え合い、そして多様な在り方を認め合える社会を築いていく。そのためには、“強いチーム”であることはもちろん、多くの方から“愛されるチーム”でなければと思っています。そういった想いに共感をしていただきASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMSが成長していく姿を一緒に楽しんでいただきたいです。」
読者へのメッセージ
「お陰様でチームの活動を通じて少しずつ応援してくださる方も増えてきました。チームが掲げている”共生社会”という言葉はわかりやすさを重視して使用していますが、少し堅苦しく仰々しい言葉のように感じています。もっと自然に、もっと普通に、みんなが交流できる場所を作れたらいいですよね。この記事をきっかけに、より多くの人に知っていただき応援してもらえたら嬉しいです。」
◤TEAM information◢
Team:ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS
Hometown:東京都北区
SNS:
(HP)https://askym-cb.com/
(Instagram)https://www.instagram.com/asukayama.cherryblossoms/
(X)https://twitter.com/Asukayamacb
(個人パートナーシップ)https://asukayamacb-ps.stores.jp/
(ファンクラブ)https://askym-cb.com/fanclub/
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仙台堀川社会保険労務士法人 https://www.sendaiborigawa.com/
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知的障害チアリーディング コーディアルズ
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